1.デザインの基礎体力作り(センスは鍛えられる)
デザイン上手くなる為の効果的な練習方法は?
デザインを上手くなる方法として
「一番効果的な練習方法は?」と聞かれれば、「デザインの基本原則を学びながらとにかくデザインを作ること」
と答えるでしょう。
そう、デザインには色々な基本原則があるので、ただ闇雲に自分流に作るのではなく、最低限「デザインの基本」を理解して、基本を意識しながらどんどん作っていく人が結局は上達していくと思います。
特に実際のデザインの仕事の現場でこの流れで作っていけたら、最強なのは間違い無く、時に短い期間で信じられないくらいにスキルアップしたり出来ます。
ただ一方で、それとは別に(並行して)アスリートみたいにデザイナーも「基礎体力」作りをしていく必要もあります。
例えば(テニスでもサッカーでも野球でもいいですが)アスリートがそれぞれの競技の練習と同時に「筋トレ」だったり「走り込み」だったり色々な事をして「基礎体力(筋力・持久力)」をつけていきますよね。
ひと昔前はそれぞれの競技を(野球ならひたすら素振りとか)ひたすら反復していけば、自然と体力もつく、みたいな考え方が多かったですが、今、競技の練習とは別に「基礎体力を作るための練習」をするのは結構当たり前になってきています。
デザイナーも同じことで、
「純粋にデザインをを作る中で鍛えていく練習」と
「基礎体力を作るための練習」を分け、どちらも意識して実行すべきだと僕は思います。
ではそもそも「デザインにおける基礎体力」って何でしょうか。
ざっくり言ってしまうとそれは「デザインのセンス」です。デザイナーは「センスを鍛える時間」を意識して作るべきではないでしょうか。
センスとは何か?
「センス」と言う言葉は、多くの方が誤解していて、親からもらったDNAのような先天的なもので、後から鍛えたりすることなんて無理なものだと勘違いしているように思います。
しかし全然そういうものではなく、十分に後から鍛えることができるものです。
例えば親がデザインの仕事をしている人がセンスの良いデザインを作るとしてもそれはDNAを引き継いでいる云々よりも、幼い頃からセンスの良い絵本であったり、
住む環境とか学ぶ環境においてセンスが良いものを沢山与えられているから、知らない間にセンスが鍛えられて来たのではないか?と思います。
実際、美大の同級生でそういう友人がいて(両親がデザイナー、しかも一人は美大教授)親と同居していた自宅にお邪魔してみると、インテリアから見ている本、壁に飾っている絵などなど、
センスが良くクオリティ高いものに囲まれている環境でした。こういう環境で子供の頃から育てられていたからこそ彼のデザインセンスは鍛えられていたのだと感じました。
そう、言い換えれば、デザインセンスは自分自身の努力次第で鍛えられる、後天的なものだ、ということです。
センスを上げる方法
では、デザインの基礎体力作り、つまりセンスを上げていくためにどうすれば良いのか?具体的な方法をご説明していきます。よく言われることとして、何はともあれ「良いものを沢山見ること」ということがありますね。
全くその通りですし、僕自身も良いデザインをひたすらシャワーを浴びるが如く見てきた経験からセンスが向上したという実感があります。
確かに「良いものを沢山見ること」は、自分以外の他者全てを先生にしてしまうとも言え、気軽に始められるという点でも外す事などできません。
一つ気をつけないとならないことは、ただ受け身で良いデザインやアート(時には音楽も)を、見るだけだとそれらのエッセンスは、水のように流れていってしまうと言うことです。
まあ「ただ見た」だけでも、見ないより何倍も良いんですが、テレビを見ている時のように受け身の姿勢だとインプットしたものを割とすぐに忘れてしまうものです。
昨日のテレビ番組、何を観たか?特に感動したものでなければほとんど覚えていない事ってよくありませんか?心に残っていないならどうすれば残るかを考えたいですね。
2.インプットを心に刻み込む為には?
「消えないように傷つけてあげる」
「消えないように傷つけてあげる」
この言葉を聞いてピンと来た方は生粋の?スピッツファンです。
この言葉は、スピッツの「猫になりたい」という歌の一節にあったもので、多分恋愛についてのせつない気持ちを歌ってるんでしょうが、
スピッツの生粋のファンであり、デザインバカでもある僕はこの言葉を聞いて
「センスを良くしようとした時の効果的なインプット方法の大切なポイントを言い当てている」
と一人で興奮していたものでした。(友人の生粋のスピッツファンには「不純だ、素直に歌に感動しろ」と怒られたりしました)
あなたがインプットしたい素晴らしいデザインの欠片をそのまま放ってはおかず、見返したり、一歩踏み込んで、自分なりのアウトプットに繋げ、消えないような傷を自分の中に作ってしまう
そうやってインプットしたものを自分なりに咀嚼して血肉化するとあなたが手に入れた「センスのエッセンス」は、何倍もの濃度を保ってあなたに留まってくれるのです。
一番良いのは、インプットしつつすぐにそれを元として、自分のデザインとしてアウトプットすることです。
きちんとしたデザイン作品としてアウトプットするのは流石に無理があるでしょうから、コラージュや、何でも良いので自分なりのスケッチMEMOとしてアウトプットしてみましょう。
※はい、書いておいてなんですが、それなりにこの作業も大変だったりしますのでざざっと自分にしかわからないメモ書きで残したり、フォトショップで3割程度トレースするのでも十分です。
書き残すだけでも良い
もっと言えば手帳の片隅に何秒かで描ける落書きレベルのものを「こんな感じ」と描き残すのでも構いません。大袈裟に考えず、帰りにトイレットペーパーを買って帰ろうと何もせずにいるのととりあえずメモしてみるだけでも後者の方が覚えている確率は増えるのと同じです。
重要なのは「心の中の引っ掻き傷」を作って、見つけやすくすることだけですから。
何も傷も残さない場合、少し感動したくらいですと心の引き出しにずっとしまったままになるものです。
大事なのは一つだけ「楽しんでやる!」と言うことだけです。楽しんでやらないと継続できませんし、最終的に良いアウトプットにも繋がりません。
3.センス=筋肉という真理
センスは誰もが持っている筋肉
デザインの基礎体力=デザインのセンスと定義したのは、皆さんにもう一度「センスというものが筋肉のようにトレーニングさえすれば身につくものなんだ」とわかってもらいたかったからです。
筋トレを続けるのは確かに大変ですし、非効率なやり方をすれば、目に見えて筋肉が鍛えられることはなく嫌になってやめてしまう方もいるかもしれません。
でも、なんとなく、きちんと筋トレをして筋肉の元になる栄養素をある程度正しく摂っていければ、個人差はあってお段々と筋肉はついていくものだと思えませんか?
その意味で筋肉は平等だしセンスも平等な訳です。
デザインセンスも同じことで効果的に自分の中に残るようなインプットのやり方、(インプットとアウトプットを自分の中で同時にやってしまう方法)を楽しく実践していけば、「デザインの基礎体力」と言える「デザインセンス」は必ずついていきます。
センスというものを親から受け継いだ絶対的なDNA、みたいに捉えて「俺、センスないし」と呟くのはさっさとやめましょう。「その呟き」自体がセンスありません(笑)
デザインセンス=デザインの基礎体力(筋肉)すなわち、鍛え方次第でいくらでも鍛えられる
このことだけ今回皆さんに伝わってくれたら
大変嬉しいです。